こんにちは、KOUです!
今回は「聖剣伝説 Visions of Mana」のクリア後の感想・評価・レビューとなります。
ストーリー関連のネタバレは極力無いように書いていきます。
※PS5版でプレイ、難易度「ノーマル」でクリア
聖剣伝説 Visions of Manaはどんなゲーム?
スクウェア・エニックスの人気シリーズ「聖剣伝説」の最新作となる、セミオープンフィールドのアクションRPG。
柔らかくも綺麗なグラフィックと、アクション性に富んだゲームシステムが人気のシリーズです。
私はSFC版の「聖剣伝説2」以来の久々のプレイとなりますが(約30年ぶりですか・・)、大きく世代が変わって進化したハードでも、懐かしく面影のある雰囲気があって感慨深くプレイしていました。
特に聖剣シリーズの象徴であるマナの木は、当時プレイしたイメージそのまんまで懐かしくも、現代機で描かれた美しい風景は圧巻でした。
感想・レビュー
クリア時間と評価
クリアまでの時間は、
- サイドクエストほどほどに
- 探索もほどほどに
- レベル上げや金策はほぼしていない
- ムービーは基本的に全部見る(文章最後はちょくちょく飛ばす)
こんな感じで約25時間ほどでした(クリア後要素は含まず)。
探索やサイドクエスト・トロコンなどのやり込み、クリア後要素をこなせば、おそらく40~50時間くらいはかかる気がします。
サクサク進めていた割に思ったより長かったので、じっくりやればボリューム自体はかなり多いと思います。
評価は5段階で言うと★★★★。
色々と惜しい点があって、それさえ改善できれば良かったのになあ、というのが多いです。
全体的に見れば及第点以上で親切設計も多いので、幅広い方に楽しめる作品だと思います。
ストーリー
4年に一度、御子に選ばれた者は、世界各地の秩序・安定をもたらすために、魂をマナの木に捧げるという大切な役目があります(簡単に言えば生贄)。
火の村から御子に選ばれたヒナと御子の護衛役に選ばれたヴァル(主人公)は、その役目を光栄に思いつつも旅をする中で少しずつ疑問も感じ始める・・
というのが序盤のお話です。
ちなみにヴァルとヒナは恋仲の関係でありますが(序盤では見ていられないほどイチャついてます)、近い将来に御子であるヒナが魂を捧げていなくなるということに、当初は何も疑問を感じていません。
それどころか栄誉あるお役目を与えられて嬉しい、と盲信している所が、世界全体がマナ教の信者というような感じですかね。
しかしそれが本当に世界の平和・安定に繋がっているのだから、ある意味仕方ないとも言えますが・・
全体的なストーリーの展開は王道的なJRPGらしく、それとない伏線(まあ絶対こうなりますよね、というフラグ)がボチボチあって、先が何となく読みやすいストーリーになりますが、それでもなぜか先が気になって進めてしまう、という不思議な感じでプレイしてました。
そのためストーリーは・・という評価も多いようですが、個人的にはこういうベタな展開は好きなので、戦闘・探索を楽しむというより先が気になってクリアまでいきました。
ただ、「聖剣伝説」というタイトルの割に、聖剣の扱いが少し雑だったのが残念な点でした(伏線がほぼ無い)。
グラフィック
美しい街並みや色鮮やかなフィールドなど、歩いているだけで楽しく見入ってしまう風景やデザインはとても素晴らしいと思います。
世界観自体は昔にプレイした聖剣伝説と変わりなく、現代風に進化・描写したグラフィックは感動しました。
音楽
個人的に町や探索で流れる音楽も気に入りました。
聖剣伝説2と同じ方が担当しているらしく、どこかで聞いたような懐かしい音楽がたくさんありつつも、風景や描写にマッチングした音楽は素晴らしかったと思います。
システム
戦闘
戦闘は3人でパーティを組み、自操作キャラ以外はAIが自動で戦ってくれます。
弱・強攻撃と簡単なコンボ、リングコマンドやショートカットでスキルや魔法をお手軽に出せるので、操作自体は簡単な部類に入ると思います。
体験版でもっさりしていると評価されているようでしたが、キャラ・クラスによって軽快に動けるので特に問題はありませんでした。
難易度も細かく設定できるので、アクションゲーム初心者から上級者まで幅広く遊べると思います。
しかし一部のキャラ・クラス(ビルド)がぶっ飛んで強かったりするので、どうしてもそういったキャラや戦い方に頼ってしまうのが難点だと思います(結局、主人公のヴァルはほとんど使ってない・・)。
あとは、ターゲットロックのカメラ視点が悪くてほぼ機能してないのは何とかして欲しいところです。
成長・育成
成長・育成に関しては、経験値を貯めてレベルを上げることによって、HPなどの各種パラメータを上げることができます。
そしてクラスチェンジをすることによって、各種スキルやアビリティを身に着けて、ビルドの方向性を変えることができます。
たとえば回復タイプのキャラでも、回復重視や攻撃・回復両様タイプといったような感じ。
しかし戦闘の所でも述べましたが、キャラによって明らかに強いクラスが存在するので、どうしてもそれ頼りになってしまい選択の幅が少ないのが残念だったところです。
探索
エリア制のセミオープンフィールドを採用。
そこまで一つのエリアは広くないですが、その分密度がそれなりに濃いので、探索はかなりしやすい方だと思います。
さらにミニマップには宝箱やギミックのある場所がほぼ全て表示されているので、探索のやりやすさはプレイヤーにとって嬉しい点。
そして目的地やサイドクエストの目標なども常に表示されているので、その辺りの配慮は良くも悪くもと言ったところでしょうか。
自分で色々探して発見したい、という方には少し残念かも。
その他、気になった点
色々と気になった点があるので、ここまで書いたものと重複するものもありますが、箇条書きで書いていきます。
- サイドクエストがほぼおつかいクエストでつまらない
- ファストトラベルに制限がある(特に大陸間での制限)
- スキップ機能をもっと迅速にできれば(長押し時間が長い)
- カメラワークが悪い(特にターゲットロック時)
- 戦闘後の経験値獲得表示の数秒間、他のアクションができない(宝箱開ける・メニューを開くなど)
- 最初のクラスチェンジ演出はいらないような・・(やれば分かります)
- ボス戦はレベルが低くてもゴリ押しで行けてしまう(難易度上げたらいいという話ですが)
- 装備品はもっと特殊効果などの個性があってもよかったのでは(ほとんど攻撃力・防御力の違いしかない)
- 主人公の父親が鍛冶屋という設定、特に最後まで意味が無かった(何かあるように思ったんですけど・・)
個人的に一番気になったのは、サイドクエストがほぼおつかいクエストであったこと。
ストーリーに絡むキャラのサイドクエストも一応はありますが、大半は
- ~に行って~を取ってきて
- ~を倒して~を入手して
といったもの。
もっと各キャラやストーリーを掘り下げるような、やって見たいと思えるものがあったらよかったのに・・と感じます。
まとめ
気軽にアクションRPGを楽しみたい、という方におすすめできるゲームです。
システムがそれほど複雑ではなく難易度変更もいつでも可能なので、万人が楽しめると思います。
徐々に御子や世界の秩序を保つための背景・理由が明かされていくので、そういったストーリーの考察を進めていきながら考えるのも面白いと思います。
シリーズものですが、過去作を未プレイの方でもストーリー自体はつながってないと思うので、その点は安心して購入できると思います。
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